書籍、『お金-ウラの裏の世界』よりお金にまつわる色々な社会のウラの裏の話を紹介してきいます。その職業に就いている人々には常識である事でも、知っていないと”そうなのか”と言う事だらけ。 どんな裏のウラなのか見てみましょう。今回は、「食」と「お金」にまつわるぜったい得する「お金の常識、非常識」行ってみましょう。
目次
ネギトロのウラ トロは高いのに「ネギをつけると安くなる」のなぜ?ネギトロの正体とは?
寿司屋がランチタイムに「ネギトロ丼」を格安サービスで出している。
ネギトロを安く食べれることは大歓迎だが、ちょっと待ってほしい。
まともな寿司屋でトロを頼めば、結構な値段になる。
それが、ネギトロ丼になるとなぜお安くいただけるのか?常識的に考えれば、トロ+ネギとなるともっと高くなってもおかしくない。
じつは、あの安いネギトロ丼は、本物のトロを使っていないのです。
「ネギトロ」と称してすし飯の上にのっているものの正体は、マグロの赤身なのです。
刺身として使えなかった骨に近い部分などの肉に、植物油を混ぜてトロの触感演出しているんです。
悪く言えば、まがい物を売っていることになるが、よく言えば商品にならない捨ててしまう部位を無駄なく利用しているということもできる。
この偽トロを使った、ネギトロ丼やネギトロ巻きが、スーパーなどにも出回るようになってあちこちで混乱も起きている。
例えば、高級すし店で、「ネギトロ巻き、3人前」と注文すると、「9000円」になります。と言われて仰天するケースです。
本物のトロを使えば、ネギトロ巻きは一人3000円してしまうのだ。
私たち庶民は、スーパーで見慣れてしまい価格がマヒしてしまっている。高級すし店で注文する場合、気をつけなくてはならない。
ビールのウラ 「生」と「瓶」利益率はどっちが高い?!
小料理屋で、ビールを頼むと、女将さんが、「瓶と生どちらにします?」と聞く。「瓶で。」と答えると、わざわざ「生もありますよ!」といわれることも。この時、女将さんは頭の中でそろばんをはじいているはずだ。
というのは、瓶ビールよりも、生ビールの方が、利益率が高いからだ。
瓶ビールの粗利は、40%ほどだが、樽の生ビールだと50%以上になる。しかも、生ビールは、「中ジョッキ」といっても 、その量にきまりがない。一般には、中瓶の500ccが、「中ジョッキ」とされているが、ちょっとオシャレな店で、「えっこれで生中?!」というものもある。
ジョッキの大きさは、その店次第だ。ジョッキを一回り小さくして値段は、据え置きにすれば、さらに粗利が増えることになる。
ある雑誌が、都内の居酒屋、ビアホールなどを調査したところ、中ジョッキ1杯の容量は、約300cc~600ccとばらばらだった。100円当たりの容量として計算すると、もっとも値段の高い店と安い店では、1.5倍の差があった。
その傾向として、居酒屋、大衆店ほど、ジョッキが大きく、ビアホールや、小料理屋ほど、粗利を取っている。
なんとなく予想は、ついていたが、生ビールを飲みに行く際、一緒に行く人や行く店もありますが、そのあたりの損得をしっかりと計算して、行きたいものです。
焼き鳥屋のウラ なぜこんなに粗利が大きいのですか??
鶏肉を小さくカットし、一つずつ串にさす。一本一本丁寧に焼き、お客さんに食べていただく。という話を聞いて「めんどくさっ!」と思った人は、焼き鳥やには、向かないタイプでしょう。
ところが、脱サラした人が、始める仕事で意外に多いのが焼き鳥屋だ。
素人でも短期間の修行で、商売が出来るうえ、利幅が大きのだ。
まず、鶏肉を串に刺したり、一本ずつ焼くという作業を自分でやれば、アルバイトを雇う必要がない。その分人件費を抑えられる。
また、主要食材の鶏肉、豚の内臓は、価格が安く安定している。つまり人件費と主要食材が、安いということは、低価格で販売しても、儲けが大きいことを意味している。
さらに、焼き鳥屋は、必ずしも大きなスペースを必要としない。持ち帰りだけなら畳一畳のスペースがあれば十分だ。お酒を出しても10人ほど座れるカウンターがあればいい。営業スペースに、大きな先行投資が必要ないことも儲けが大きい理由の一つである。
レストランのウラ 「一万円のコース」も、ランチだとなぜ半額に?!
人気の高級店の料理を食べてみたいが、予算的にちょっと、、、という人には、ランチタイムに行けばよい。夜は7000~10000円もする料理が、少し内容が変わるだけで、ランチなら3000~5000円で食べることができる。
それにしても不思議なのは、同じようなメニューでも、ランチなら安くなることだが、その秘密は、材料の質を落としたり手を抜いているのではなく、メニューを絞ることで価格をさげれるのである。
確かに、夜ならコースだけでなく、一品ものでもメニューに載せている料理は、すべて作れるだけの材料を仕入れしておかなくてはならない。さらに、満席になったときにも対応できるスタッフをそろえておく必要もある。
しかし、メニューを絞ったランチなら、原材料の調達も仕込み、調理も楽だ。
また、営業時間が、2~3時間と限定的に店をあけるので、必要最低限のスタッフでいい。その分材料費や人件費もおさえられ、価格に還元できるとうしくみだ。
そもそも、こうした発想を生んだのは、第二次世界大戦中の軍隊だった。
アメリカ軍は、兵士や、戦闘機、空母などを効率よく配置するため、基本戦略を考える際、ハーバード大学や、マサチューセッツ工科大学の数学者と統計学者の知恵を借りた。この時誕生したのが、数学的な発想を応用する「オペレーション・リサーチ」という考え方で、戦後、これが経営に応用され「経営科学」と呼ばれるようになった。
その考え方が、最も徹底された状態で応用されているのが、マクドナルドなどのファーストフード店のオペレーションシステムだといわれている。
まとめ
今回は、食とお金についてのウラを紹介しました。高級すし店でネギトロは会計で驚いてしまうこと、生ビールはお店によっては、ジョッキのサイズが小さいことがある、焼き鳥屋は儲かる!?しかし毎日の仕込みができるなら。
高級店のランチはとてもお得。仕入れや人件費を抑えて還元してくれている。このように内部事情を見てみるといろんなことが見えてきます。このような知識で、お得に、おいしい料理に巡り合いたいですね。また次回おたのしみに。